「戦後最長の好景気」が幻となる可能性 安倍政権と景気の関係
「好景気」は終わったのかも
ここにきて,「戦後最長の好景気」が幻となる可能性が浮かんできています。1月の「景気動向指数の基調判断」が「下方への局面変化」とされたからです。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190307-00000585-san-bus_all(産経新聞)
景気動向指数を分析して見ると
最近10年余りの「景気動向指数」の変動を分析してみます。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190307-00000049-asahi-brf(朝日新聞DIGITAL)
2008年9月に起きたリーマンショックで景気は後退し9年には「どん底」に。(その少し前から兆候はありました。)
2009年9月に民主党政権に入る「前に」景気回復の動きが始まり,民主党政権で景気は回復,11年に少し落ち込みますが,安倍政権になる前に上向きに。
2012年12月,安倍政権発足後も回復を続け,以後は100を少しだけ上回る状態が続く。(これを好景気と見るか停滞と見るかは微妙。)
ちなみに,11年の落ち込みは東日本大震災,12年の落ち込みはギリシャの財政問題に端を発する欧州の債務が原因。
結局,日本の景気を大きな目で見れば,落ち込んだ最大の要因はリーマンショックで,その後の回復は,「落ち込んだから回復した」という分析ができます。もちろん,その時々の政府の経済政策がある程度影響するのですが,景気が大きく動く要因は世界経済の動向です。最近の停滞も,中国経済の減速が大きな要因です。安倍政権のせいではありません。
データからわかるのは,「民主党政権の政策で悪夢のような不景気がおこされ,アベノミクスによって脱却して好景気に」という安倍首相のストーリーは「まったくあたらない」ということです。
コメント