国際基準では日本は差別国 夫婦同姓を考える

最高裁で夫婦同姓の強制は憲法違反ではないという判決が出た。

明治以来の家族制度という観点からは，夫婦同姓は守られる（法律で強制される）べきということになる。しかし，男女が等しく社会で活躍する（「一億総活躍」！）の障害となっていることは事実で，平等という人権の観点からは憲法違反ということになる。

日本人の大半を占める農民の子孫は明治まで苗字を持たなかった（あったが，使っていなかったという説もある）。夫婦同姓が制度化されたのは明治３０年からである。もちろん，日本にとって「人権」は高々７０年余りの歴史しかないのだが。

どっちもどっちとも言えるのだが，現在の日本は「民主主義国家」を自認しているのであるから，人権は守られるべきだということになる。国連の各種の人権条約にも批准している。なので，夫婦同姓の強制については，国連から改善するように複数回勧告を受けている。

http://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_soc_marriedcouplename20151104j-05-w420（時事通信の記事）

そして，夫婦同姓を強制する国は意外なほど世界にはない。