もう原発は作れない

原発の是非が議論されてきましたが，それももう終わりのようです。

１７日，日立製作所の中西会長は，英国で進める原発新設計画が今のままでは継続困難との考えを示しました。これで，日本の原発輸出はすべて暗礁に乗り上げたことになります。どうして原発の新設はできなくなったのでしょうか。

それは，福島原発の事故後に安全のためのコストが大幅に上がって，採算の取れないものになってしまったからです。

今回は，建設時の費用が上がって採算が取れなくなったということなのですが，そもそも以前から原発は，廃炉や廃棄物の処理などを含んだライフサイクルのコストでみれば安いエネルギー源ではありませんでした。推進する人たちは，運転後の膨大なコストを過少に見積もって「安い」と主張しているのです。そして私たちは，負の遺産を抱えてこれから税金でまかなっていかなくてはならないのです（ため息）。