「マクロ経済スライドを行うから，年金は100年安心」を分かりやすくいうと 政府の不誠実

6月10日，国会答弁で安倍首相は「マクロ経済スライドを行うから，年金は100年安心」と述べたのですが……。

「マクロ経済スライド」については，色々複雑な説明が必要です。しかし，その本質を簡単に言うと次の二つです。
１）物価の変動にあわせて支給額を調整をする。（従来の物価調整とは少し違った形で。）
２）受給者が増えたら給付額を減らす
というもの。
これなら年金「制度」は1000年だってもつかもしれません。「集まっているお金を頭数で割る」仕組みですから。
しかし，この方針でいけば，現在の状況では，かならず支給額が減っていきます。今の状況では「年金はそんなに払えない」というのは事実ですから，それが「けしからん」と言いたいのではありません。

政府は，厚労省も認めている「年金だけでは足りない」（夫婦で90歳まで生きると2000万円不足とか）という現状で，支給額を減らす方向で動いているのです。それなのに「年金は大丈夫」と言い張る不誠実さに怒るのです。