「友だち幻想」が10年も前に書かれたとは
10年も前に書かれたとは
ベストセラーになっている,菅野 仁氏の「友だち幻想」。その内容から,最近の本だとばかり思っていたのだが,2008年に出版されたものであることを毎日新聞の記事で知って驚いた。私は,「日本の社会で同調圧力が特に強まったのはこの10年ほどで,この本もそのような問題をとらえたものだ」と思い込んでいたのだ。
いじめを生む日本の教育
思えば,日本の教育は昔から,小学校では「みんなおともだち」,中高では「クラスが一つにまとまる」ことを目標としてきた。同調圧力は良いこととされているのだが,これが「異質なメンバーの排除」につながればいじめとなる。「おともだち」になれない人は悪い人なのでいじめて良いのだ。このようにして,「みんな仲良く」を目標とする伝統的な「道徳」の教育を徹底すればするほどいじめは生まれやすくなる。
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