ホワイトカラー・エグゼンプション 残業代ゼロと自由な働き方の間


ホワイトカラー・エグゼンプションをめぐって,「自由な働き方」を実現するという主張と「残業代ゼロ」で過労死続出必至との意見が真っ向から対立している。

経営者の考え方はこうだ。
日本のホワイトカラーの労働生産性が低いのは,だらだら残業しているからだ。成果に対して給与を支払うようにすれば,集中して働くようになる。結果,労働生産性は上がり,賃金も節約できる。
うまく成果を上げられなければ,上げられるまで,残業代なしで働いてもらうのだから,いずれにしても経営者に損はない。

労働者から見ればこうなる。
経営者が勝手に実現不可能な目標を定めて,労働時間は際限なく増える。

いつものことだが,それぞれが自分の利害にしたがって理屈をこねているのだ。
ちなみに,エコノミストの発言も通常はこうだ。だから,経済学者の間で同じ現象について全く反対の意見が主張されることになる。
経済政策ばかりでなく,政治に関わることがらは,その意見を主張している人はどんな立場にあるかを考慮することが不可欠である。

さて,私はこう考える。
権限と目標があいまいな日本の会社では,成果主義は機能しなかった(逆効果だった)。そんな状況の中で行えば,やはり,労働者の主張のようになる。経営者は生産性を上げると主張するが,いいかえれば賃金を下げること。彼らにとって,労働力はコストにすぎず,安ければ安いほど良いのだ。(私は,労働者の立場?)

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masao
ゲイツ,ジョブズ,さんまと同じ1955年生まれ。 この春から自由人?に。