知事が勝手に議会を解散する権限はない 

都知事に立候補しようとしている小池氏。当選したら冒頭解散すると,「不勉強な」宣言をした。国会との混同なのだろうが,知事が任意に議会を解散する権限など。地方の政治制度にはない。

知事と議員はそれぞれの選挙で住民の支持を得てその地位にあるので,住民の意思に基づかず,何の規定にも基づかないで議会が「任意に」首長を首にすることも,首長が議員を首にすることもできないのだ。

国の政治では,すっかり解散は「首相の専権事項」となっているが,その根拠は,天皇の国事行為に「衆議院の解散」が書かれているから。でも,これは「都合のいい解釈」で,天皇の国事に関する行為とは,「国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する」のように,実質的権限を持つ人がいて,形式的に天皇が行うというもの。国会の内閣不信任で内閣が議会を解散することになったら,天皇が形式的にそれを宣言するというのが本来の趣旨にそった解釈だ。

まあ,首相が解散を決められるという解釈もできる条文にしてしまったのがミスなのだが,全体の発想からすれば意図的に曲げた解釈で,「現代文」のテストでは点はもらえない。

このような乱暴な発言でわかったことは,小池氏が権力の大好きな人であること。アーア(ため息)。

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masao
ゲイツ,ジョブズ,さんまと同じ1955年生まれ。 この春から自由人?に。