WBC日本代表の強みは投手力 決勝での起用は?
日本の強みである投手力
WBC決勝に進出した日本チームの強さを支えているのは投手力です。球数制限のあるこの大会では,1試合に3人以上の投手が必要です。そのため交代した投手が撃ち込まれるケースが多いのですが,日本の投手陣は「粒ぞろい」で試合を壊しません。
今日の試合では,快投を続けていた佐々木投手が,良い当たりではないヒット2本の後でホームランを打たれて3失点。数少ない(おそらく唯一の)失投をとらえたウリアス選手の集中力もすごい。さらに,岡本選手の打球がホームランキャッチされた時点で「野球の常識」から言えば今日は日本チームの日でありません。
しかし,日本の打線は次々と交代してくるメキシコの投手をとらえ,最後は爆発。過去の世界大会では,なんとか投手が投球術で抑えるも,非力な打撃陣は点が取れず,MLB選手にパワーを見せつけられて,ファンがシュンとするというのが定番でした。ところが,今大会では日ごろ150kmの球を打ち返している主力打者たちは,MLB選手に引けを取らないパワーを身につけています。
ようやく日本の野球も,筋力トレーニングを含む「科学的トレーニング」の成果が明白になり,お年寄りの経験論にもとづく「走れ走れ」や「投げ込み」は完全に否定される時が到来した。あと「困った時の低め」も。
明日の投手起用 監督・コーチの腕の見せ所
ダルビッシュ兄貴(先生?)はチーム作りでの主役でした。もちろん,準備の段階ではコーチ陣・選手の選抜で栗山監督は手腕(人脈?)を発揮しました。基本的に白井氏,吉井氏などの「ファイターズ遺産」を活用して能力のある人たちをそろえました。しかし,大会に入ってからは監督が力を発揮する場面はあまりませんでした。
いよいよ明日の投手起用は監督・コーチの腕の見せ所です。どんな投手起用(継投)の最適解を栗山監督は見出したのか。とても楽しみにしています。
先発は今永と発表されていますが,私としては伊藤の使い方がポイントになるかと思っています。普通に考えれば,ピンチでのリリーフか回の頭から1イニングですが,1回りくらいいければ継投がうまく構成できるのではと思います。シーズン中にはないことなので,誰も経験値を持っていないからこそ難しく,興味深いです。
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