占守島の戦い

日本の無条件降伏後のソ連軍侵攻に際して,占守(しゅむしゅ)島の日本軍がソ連と4日間にわたって戦った(1945年8月18日~21日)。

この戦いのおかげで北海道の東半分を占領するというソ連の野望は断たれた。ゆえに,「彼らの戦いのおかげで今日の私たちがある」という考え方がある。

この戦いは,ソ連を阻止するための時間をアメリカに与えた可能性がある。そして,ソ連が望みを果たせなかった大きな理由はアメリカが承諾しなかったことにあると思われる。

しかしながら,この戦いによって北海道が占領されずに済んだのではない。ソ連ではなくアメリカが占領することになったのだ。

もちろん,ソ連に占領されていれば,より多くの人が抑留されることになったのだろうから,その点ではアメリカに占領される方が良かったことは間違いないと思う。ただ,そのおかげで今日の私たちがあるというのはすこし無理があるのでは。

「戦争で亡くなった人のおかげで今日の日本がある」という言説 に続く














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masao
ゲイツ,ジョブズ,さんまと同じ1955年生まれ。 この春から自由人?に。